アプリ制作における知っておくべき基本情報や種類【総まとめ】

アプリを制作するというと、ものすごく難しいイメージがあるかもしれません。
確かに、ゼロから自社で制作するのであればプログラミングの専門知識や技術が必要になりますが、それでも担当者が勉強をすればできないことはありません。

また、制作方法は1つではないので、アプリの種類や機能性によってはもっと簡単に制作することも可能です。
ここでは、アプリ制作における知っておくべき基本情報や制作方法などの種類を紹介するので参考にしてください。

アプリ制作の種類

システムエンジニア

アプリ制作の方法は、3つの種類があります。
それぞれに開発工程や費用が異なるので、基本情報としてそれぞれの制作方法の特徴をチェックしておきましょう。

自社開発タイプ

自社開発タイプは、搭載したい機能やオリジナルデザインなどを実装できる制作方法です。
基本設計も機能もすべてゼロから開発していくので、費用の相場は300~1000万円ほどと高額になります。
その代わり、完全なオリジナルアプリを作れるので、訴求力に優れたアプリをリリースできるのが特徴です。

ただし、ユーザーの管理やアップデート対応、メンテナンスなどは自社で行うことになるので、専門知識を持ったスタッフを配置もしくは部署を作るなどの対応が必要になります。

プラットフォームタイプ

プラットフォームタイプというのは、すでにリリースされているアプリを活用して自社アプリを制作する方法です。
分かりやすい例でいうと、「LINE」や「クックパッド」に公式アカウントとして登録されているのが、プラットフォームタイプを利用したアプリになります。

このタイプは、すでにプラットフォーム自体の認知度が高く登録者数も多いので、リリースをするだけで多くの見込み客にアプローチできるのが特徴です。
ただし、人気の高いプラットフォームはたくさんの企業が利用していることから、他社との差別化は難しく競合に埋没してしまうリスクも高いのでおすすめできません。

また、ユーザー側もとりあえず登録しているだけ、ということも多いのでプラットフォームタイプからの訴求力は期待しない方が良いでしょう。

外注(アプリ作成サービス)タイプ

外注(アプリ作成サービス)タイプは、すでに開発が完了しているアプリ機能を、ネットワークで経由して顧客に提供するクラウドサービスです。
ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)タイプとも呼ばれる制作方法で、サービスを提供している会社のプラットフォームから、必要な機能やお気に入りのデザインを組み合わせてアプリを作ります。

外注タイプであればシステム開発は不要なので、開発費用を大幅に抑えることができます。
また、アップデートやメンテナンスなどのアフターサポートもお任せできるので、自社での管理や手間がほとんどかかりません。
ランニングコストはかかりますが、自社ですべてを管理するよりも手軽に利用できることからアプリ制作で活用する企業が増えています。

自社制作のメリットとデメリット

自社アプリを作るとなれば、やはり好きなように制作できる「自社制作」が良いと思うかもしれません。
しかし、自社制作にはメリットだけでなくデメリットもあるので、それを踏まえたうえで検討してみましょう。

デザインや機能の自由度が高い

一番のメリットは、ゼロから開発できるためデザインや機能の自由度が高いということです。
プログラミングのスキルさえあれば、好きなように制作できます。
プラットフォームやアプリ作成サービスは、実装できる機能やデザインが限られています。
そのため、オリジナリティにかけてしまうこともあり、イメージとは違う仕上りになるかもしれません。

自社制作であれば、何の制限もないので妥協することなくイメージ通りのアプリが作れます。

開発に時間がかかる

自社制作の場合、高額な開発費用がかかりますが、もう一つ「開発にも時間がかかる」というデメリットがあります。
アプリ開発は、ただ搭載する機能を決めてプログラミングをすればいいというわけではありません。
アプリによって異なりますが、自社開発では以下のような工程になるのが一般的です。

1. アプリの企画
2. 開発計画
3. 基本設計
4. アプリ開発・実装
5. テスト

リリースまでにはこれだけの工程があります。
また、テストで失敗した場合や途中で変更があった場合はさかのぼって修正しなければならないので、リリースまでに1年以上かかることもあるのです。

専門知識がないと失敗するリスクがある

自社開発の場合、開発担当者が専門知識を持っていないと失敗するリスクがあります。
プログラミングは独学でも学ぶことはできます。
とは言え、専門学校があるほど難しいプログラミング言語を覚えなければなりません。
簡単なHTMLを習得しても、クオリティーの高いアプリは作れないので、イメージとは違う仕上りになる可能性もあるのです。

アプリを自社制作するために必要なこと

システムエンジニアの眼鏡

たとえデメリットがあるとしても自社制作をしたいという場合、開発するためのパソコンやテスト用端末などが必要です。
しかし、物理的なものは簡単に用意できるかもしれません。
それよりも大変なのは、開発するための技術なので、ここでは基本的に必要となることを紹介します。

アプリの企画

アプリ制作の土台となるのが、企画(設計・仕様書)です。
これがないと、パソコンがあってもアプリ制作は始められないので、しっかり事前準備をしておきましょう。

企画では、以下の基本設計を行い仕様書にまとめます。
1, アプリのジャンル
2, リリースしたい端末
3, ターゲット層
4, 画面のサイズ
5, 画像やコンテンツの内容を決める
6, 実装したい機能
7, 想定されるページ数

仕様書は紙でもWordやExcelでもかまいませんが、複数人で作業をするのであれば、共有しやすいもので作成しましょう。

開発環境

企画が完成したら、開発環境を整えましょう。
開発環境はiOSとAndroidで違うので、リリースしたい端末にあったものを用意してください。
それぞれの開発に適した環境を紹介します。

 iOSAndroid
パソコンMacWindows Mac
スペック・CPU:Core i7 ・メモリ:4GB以上 ・ハードディスク:64GB以上・CPU:Core i7 ・Windows 8、64bit以上 ・メモリ:8GB ・ハードディスク:4GB以上
ゲームエンジンUnityUnity

ソフトは開発する人が使いやすいものでかまいませんが、有名なソフトの方がサポートも充実しているので、特に指定が無い場合は利用者が多いソフトを選びましょう。

プログラミングスキル

アプリ制作では、当然ですがプログラミングスキルも必須です。
端末にあったプログラミング言語を使って作成していくので、その分野をしっかり勉強しておきましょう。
専門書でも勉強できますが、かなり細かく覚えることも多いため、独学が難しい場合はスクールなどで学んだ方が早いかもしれません。

アプリ作成サービスを使った作成方法

パソコンを操作する女性

自社制作はイメージ通りのアプリを作れますが、やはり設計やプログラミングに精通しているスタッフがいないとかなりハードルが高い方法です。
また、開発コストも高額になるので、予算も相当余裕が無ければ難しいでしょう。

アプリ作成サービスであれば、極端にいうと開発を依頼するだけで制作できます。
開発コストも自社制作より抑えられますし、リリースまでのノウハウも持っているのでスムーズに作成が進められます。
アプリのリリースはスピードも大事なので、よほどのこだわりが無いのであれば、アプリ作成サービスを利用するのがよいでしょう。

関連ページ:店舗アプリ作成の流れは?作成のポイントを徹底解説!

アプリ作成サービスを利用するメリット

プログラミング初心者の方やまったく経験がない場合は、アプリ作成サービスを利用するのがベストです。
アプリ作成サービスには、導入する企業にもメリットがあるので見ていきましょう。

専門知識は不要

一番のメリットは、アプリ制作に関する専門知識は不要であるということです。
アプリ作成サービスというのは、利用者が簡単にアプリ制作できるようにさまざまなツールやサービスを提供しています。
そのため、プログラミングがまったく分からないという方でも簡単に作れます。

「どのようなアプリを作りたいのか」など大まかな骨格は必要ですが、知識や技術を学ばなくていいので、短期間でリリースできるのもメリットです。
細かい設計ができなくても、サービスを提供している会社からアドバイスをもらえるので、自社もユーザーも使いやすいアプリを制作できます。

運用方法のノウハウを教えてもらえる

アプリ作成サービスでは、運用方法のノウハウを教えてもらえるというメリットもあります。
自社アプリは、既存顧客の育成や効果的なマーケティングができるツールです。
しかし、初めて活用する場合、どのように運用をすればいいのかわからないことがあるかもしれません。

アプリ作成サービスを提供している会社は運用のノウハウも持っているので、適切なアドバイスがもらえます。
たとえば、プッシュ通知で顧客との接点を作る、データで顧客の行動分析をしてセグメントに合わせたアプローチをするなど具体的な運用方法を教えてもらうことで、導入後すぐにアプリを集客や売上アップに活かせます。

無料デモで使い勝手を試すことができる

サービスを提供している会社の多くは無料デモを用意しているので、事前に使い勝手を試せるというメリットもあります。
「ITに詳しくない」「アプリを本当に運用できるかわからない」という方は、導入に対する不安もあるでしょう。

いくら、マーケティングや顧客管理のためには自社アプリが必要だとしても、使いこなせなければ意味がありません。
アプリ作成サービスでは、お試し期間や無料で使えるツールが用意されているので、「自社で運用できるか」「使いこなせるか」などの不安を解消できます。
もちろん、使いづらければ解約できるので、気軽にアプリ制作を始められるのもメリットと言えるでしょう。

アプリ作成サービスのデメリット

アプリ作成サービスにはデメリットもあります。
ただし、デメリットといっても工夫次第で回避できるので、事前にチェックをして対策を考えておくといいでしょう。

機能やデザインによってはコストがかかる

アプリ作成サービスの料金形態は、多くの場合、機能やデザインがパックになっているので定額料金となっています。
ただし、定額料金に含まれる機能やデザインは会社によって異なります。
また、開発工程が多い機能などはオプションとなるので、サービスを充実させるために実装機能を増やしたり、オリジナルのデザインを採用したりするとコストがかかります。

コストを抑えるには、サービスを選ぶときに機能やデザインをチェックし、必要な機能が定額料金に含まれているかを確認するのがポイントです。
ちなみに、無料プランで作ったアプリは自社アプリとしてリリースできないこともあるので注意してください。

イメージ通りのアプリにならないことがある

アプリ作成サービスで制作すると、イメージ通りのアプリにならないことがあるのもデメリットです。
アプリ開発サービスは手軽に制作できるのがメリットですが、扱っている機能やデザインが限定されているので、イメージに合ったものがない場合もあります。
業種ごとにデザインのイメージは似通っているので、競合会社と同じようなアプリになってしまう可能性があるのもデメリットです。

ただ、サービスを提供している会社によっては、別料金でデザインを作ってくれることもあるので相談してみるといいでしょう。

関連ページ:実際にアプリを作る費用は?開発依頼やコストの費用について

まとめ

パソコン作業デスク

アプリの制作方法はいろいろありますが、どういったアプリを作りたいのか、どのプラットフォームでリリースしたいのかなどを自社で明確にしておくことが大切です。
アプリの機能性によっては、アプリ作成ツールのような低コストの制作方法を利用できるので、開発費用を大幅に抑えられます。

また、アプリは開発が完了してリリースした後でも、OSのアップデートやバグ修正などに対応しなければなりません。
開発会社に依頼した場合、リリース後にも作業を依頼しなければならないため、コストがかかるのです。

アプリはリリースして終わりではないので、運用していくことも踏まえて制作方法を選ぶようにしましょう。

関連ページ:店舗アプリならアプリ作成のアプリメンバーズ

カテゴリー:お役立ちコラム

お問合せ&資料請求