ホテルの主なネット集客対策とアプリ導入のメリットについて

安定したホテル経営のためには、リピーターはもちろん新規顧客を集客するための対策も必要です。
しかし、ホテルの集客方法はいろいろあるものの、どれもあまり効果を感じられない、という悩みを持っているホテルも少なくないようです。

他社が成功した集客方法であっても、それが自社に当てはまるとはかぎらないので対策に行き詰まってしまうホテルもあるでしょう。
集客方法には正解がありませんが、今必要とされているのはオンライン活動を上手に導入していくことです。
ここでは、主なネット集客対策とアプリ導入のメリットについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

一般的な集客方法

ホテル ソファに座る女性

ホテルを取り巻く環境は、コロナ前と後では確実に変化しています。
それに伴い集客方法にも変化が出てきていますが、まずは従来から行われている一般的な集客方法を見ていきましょう。

リーフレットやパンフレットの配布

もっともスタンダードなのは、リーフレットやパンフレットを来館したお客様に渡したり、近隣のお土産屋さんや飲食店にチラシを置かせてもらったりする集客方法です。
利用者にリーフレットを渡しておくことで、記憶に留めてもらえればリピーターになる可能性があります。

観光地の場合、すでに宿泊場所を予約している観光客も多いですが、お土産屋さんなどでパンフレットを目にすれば、「次に来たときはここに泊まろう」と思ってもらえるかもしれません。

どちらの方法もアナログですが、知名度を高める効果は期待できます。
魅力のある土地や人気観光地であれば、ホテルの存在を知ってもらうことでリピーターや新規顧客の集客を狙えます。

旅行サイトや旅行雑誌への掲載

旅行サイトや旅行雑誌への掲載も、スタンダードな集客方法です。
旅行サイトや雑誌というのは「旅行を予定している人」「旅行に行きたいと思っている人」が見るので、自社ホテルを掲載しておけば集客を見込めます。

ただし、利用者が多いサイトや雑誌というのは掲載料が高いので、集客率によっては掲載することで赤字になってしまうというホテルもあるかもしれません。
特に旅行サイトには、競合ホテルがたくさん掲載されているので、ホテル自体に魅力がないと集客につながらないことも多いでしょう。

口コミへの対応

予約サイトを利用しているホテルの場合、口コミへの対応でイメージアップをすることで集客につなげるという方法があります。
今や、商品を購入する前やサービスを利用する前に口コミをチェックするのが当たり前になっています。
ホテルも同じで、宿泊を検討してユーザーは必ずといっていいほど口コミをチェックします。
そこで対応が悪い、まったく返信をしていないとなると、魅力的なホテルであっても顧客離れが起こりやすいようです。

その反面、たとえクレームの口コミでもホテル側が丁寧に対応していれば、ファンを増やせる可能性があります。
また、そのやり取りを見たユーザーには「信頼できるホテル」というイメージを与えられるので、間接的ですが集客につながります。

ホテルのネット集客の種類

ホテル 客室 入口

ネット集客といえば、大手旅行系ポータルサイトを活用するイメージが強いかもしれません。
確かに、大手旅行系ポータルサイトは利用者が多いので、大切な集客ツールとなります。
しかし「他のホテルが上位になり自社ホテルが埋もれる」「高額な利用料金がかかる」などのデメリットがあるのも事実です。

ネット集客をポータルサイトだけに頼っていては、思うような集客につながらないので、自社でしっかりネット集客のシステムを作っておきましょう。

ホームページを見直す

基本的なことですが、ホームページは見込み客とホテルをつなぐツールなので、情報が古くないか、時代遅れになっていないか見直しをしましょう。

旅行予約サイトを利用している人の多くは、宿泊先を決める目安としてホームページをチェックします。
そのため、ホームページのクオリティが低かったり、施設情報や食事メニューなどが見られなかったりすると集客につながらないことも少なくありません。
ホームページは作っておわり、ではなく随時更新や見直しをしていくことで、ホテルの魅力を伝えられるツールなので放置はNGです。

見直す際には、以下のポイントをチェックしてください。
・スマホ対応になっているか
・予約ページが分かりやすいか
・館内や部屋の画像が古くさくなっていないか
・メニューやイベント情報などが更新されているか

中でも、「スマホ対応」は必須なので、対応になっていることはもちろん、スマホで実際にホームページの見やすさや不具合がないかを確認してください。

SNSの活用

近年は、SNSを活用した集客方法も人気です。
SNSを使えば、ホテルのイメージをアピールしやすいので、ネットを使った集客率のアップに効果的です。
SNSはいろいろな種類があるので、特性に合わせて活用しましょう。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は拡散力に優れており、「リツイート特典」などをつければ一気にホテルの情報を拡散できます。
基本的に文章がメインなので、ホテルのイベント情報や周辺の観光地情報などリアルタイムの情報を載せるのがおすすめです。
また、顧客がホテルの口コミを発信してくれることもあり、それが拡散されて集客につながったりするので積極的に活用しましょう。

YouTube

YouTubeは、動画でホテルの魅力を発信できるツールです。
SNSの多くは文章でも動画でも短いものが主流なので、ホテルの詳細を伝えることができません。
動画であれば、施設やサービス、周辺の観光スポットなどユーザーが知りたい情報をくまなく紹介できます。

「どんな食事が出るのか」「実際の部屋はどんな感じなのか」などの疑問は、パンフレットやホームページの画像だけでは分かりません。
しかし、動画であれば実際に宿泊するときのイメージも掴めるので、集客効果が期待できます。

Instagram

Instagramのメインコンテンツは写真なので、ホテルの部屋や食事、周りの景色などをアピールできることから非常に相性が良いSNSと言えます。
いわゆる「インスタ映え」する写真をたくさん投稿し、「#旅行」「#ホテル」などハッシュタグ検索を活用して拡散すれば集客ツールとして活用できます。
また、位置情報を使った投稿機能もあるので、地名でホテルを検索しているユーザーへのアプローチも可能です。

Instagramで集客するには、ターゲットを明確に決めて、それに合った写真を投稿することがポイントです。
また、写真や動画はホテルのイメージに統一しましょう。
一貫性のない投稿や画質の悪い写真だと閲覧されないので、色調や撮り方を工夫して魅力的な写真をアップするのが上手な活用方法です。

インフルエンサーに宣伝してもらう

SNSを活用する場合、ブロガーやTikToker(ティックトッカー)、Instagrammer(インスタグラマー)など影響力を持つインフルエンサーに宣伝を依頼するという方法があります。
SNSは基本的に無料で利用できますが、すぐに多くのユーザーに見てもらうというのは難しいのが実情です。

ただ頻繁に投稿をするだけではフォロワーは増えませんし、拡散も期待できません。
しかし、数万人単位のフォロワーを持つインフルエンサーに宣伝をしてもらえば、簡単に多くのユーザーにアプローチできます。
ホテルの場合、実際に無料で宿泊してもらったり、報酬を払って写真を掲載してもらったりすれば集客につながりやすくなるでしょう。

ただし、案件として紹介してもらう場合は必ず「タイアップ投稿」という表示を入れましょう。
「タイアップ投稿」表示は、インフルエンサーと紹介しているサービスの企業がビジネス関係にあることを明示するためのものです。
これがないと、ステルスマーケティングを疑われてしまうことがあるので気をつけてください。

ネット広告の活用

ネット広告は大手旅行系ポータルサイトよりも利用料が安いので、活用しやすいネット集客方法です。
ユーザーがネット広告をクリックすると、自社ホームページやキャンペーン専用サイトに誘導される仕組みとなっています。
クリックするユーザーの多くは、旅行を予定しているか、ネット広告に興味を示してくれている人なので集客が期待できます。

また、ネット広告というのはカップルやビジネスマン、ファミリー層などターゲットを絞って掲載できるので、効率よく見込み客に訴求できるのもメリットと言えるでしょう。

広告出稿にはウェブページを用意

前述していますが、ネット広告をクリックするとホームページなどに飛ぶシステムとなっているので、広告出稿の際にはウェブページを用意しておく必要があります。
ホームページがある場合でも、情報が古くないか、予約システムに不具合がないかなどしっかりチェックしましょう。
いくらホームページに誘導できても、ホテルの魅力を感じてもらわなければ集客につながりません。
また、予約に手間がかかるのも見込み客を逃す原因になるので、広告を出稿する前にホームページやキャンペーンサイトの動作を確認しておきましょう。

関連ページ:アプリを活用したネットマーケティング対策でやるべき6つのこと

店舗アプリを導入するホテルが増えている?

ホテル 客室 ベッド

ネット集客方法の中でも、最近自社のホテルのアプリを導入する企業が増えています。
今は、顧客のほとんどがスマートフォンを持っているので、スマートフォンから手軽にアクセスできる「店舗アプリ」は、多くの企業で採用されています。
ホテル業界も例外ではなく、自社のオリジナルアプリで独自のサービスを打ち出し集客につなげているのでチェックしておきましょう。

導入するメリット

結論からいうと、自社のアプリを導入するにはコストがかかります。
アプリの開発方法にもよりますが、オリジナルアプリの作成費用は安いとは言えないので、まだ必要ないと思うかもしれません。

しかし、導入するとさまざまなメリットが得られるので見ていきましょう。

メリット活用する機能(※)
リピーター率がアップする会員・ポイント機能/クーポン機能
SNSとの連携でユーザーを増やせるSNS連携機能
自社の予約システムを活用できる (業務効率をあげる)予約管理機能
リアルタイムで情報を発信できるプッシュ通知機能
顧客のデータ化が簡単顧客管理機能

※機能の名称はアプリによって異なります。

アプリの機能を活用すると、上記のようにさまざまなメリットが得られます。
もちろん、他にも機能はあるので、上手に運用すれば他のネット集客方法よりも効率よく集客率をアップできる可能性があるのです。

一般的なアプリの主な機能

「アプリを導入するメリット」でも機能を紹介しましたが、ここでは一般的なアプリの主な機能を紹介します。

会員制度機能会員証や会員カードのように使える機能 会員情報をデジタル化できるので、顧客の情報管理も簡単になる
プッシュ通知機能スマートフォンのロック画面に通知を表示できる機能 「空き室情報」や「イベント情報」などリアルタイムで情報を発信したいときに活用できる
クーポン発行機能独自のクーポンを発行できる機能 「火曜宿泊10%オフ」「連泊で10%オフ」など自由に設定できるので、オフシーズンや平日の集客に役立つ
ポイントカード機能紙やプラスチックのポイントカードをアプリ内に表示できる機能 アプリでポイントを貯められるので、カードの紛失などのトラブルもなくなる

注意点やデメリットの解消法

アプリにはさまざまなメリットがありますが、ゼロから開発すると高額な費用がかかりますし、自社で開発するとなると手間と時間がかかるので注意しましょう。
また、アプリはサーバー代やメンテナンス代などランニングコストがかかるというデメリットがあります。
しかし、サービスを提供している会社の店舗アプリを使えば低コストでの導入が可能です。デザインやコンテンツ、テキストや色をテンプレートから選べばいいので、手間や時間をかけることなく自社のアプリをリリースできます。

ランニングコストに関しても、アプリ開発サービス会社を利用すれば月額利用料に含まれていることがあるので、事前に確認しておけば費用面での心配はいりません。

関連ページ:お店アプリで集客につなげる方法は?業種ごとに解説

まとめ

ホテル 客室 お祝い

集客方法のデジタル化は数年前から始まっていますが、コロナをはじめとしたあらゆる要因によって、よりデジタルを活用した集客の必要性が高まっています。
しかし、ユーザーの情報収集ツールはWebになっているので、クーポンサイトや旅行予約サイトに広告を載せるだけの対策では、デジタルを活用していても集客にはつながりません。

アプリを取り入れれば、直接予約からクーポン発行、会員・ポイント制度なども1つにまとめられるので、ユーザーはいつでもアプローチできるようになります。
プッシュ通知を使えば、ホテル側からもいろいろな情報発信ができるので、まずはアプリを使った集客対策を取り入れてみることをおすすめします。

関連ページ:店舗アプリならアプリ作成のアプリメンバーズ

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