飲食店アプリを開発するメリット・デメリットは?

飲食店での集客と売り上げを向上させたいのなら、店舗アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

店舗アプリには予約システム、顧客管理など飲食店の運営に欠かせない機能やシステムがそろっています。また、お客さまにとってもポイントカードや回数券をスマートフォンで管理できるため、紛失や期限切れのリスクを回避できます。

開発にかかるコストや店舗オペレーションの変更を懸念する声もありますが、アプリ開発の目的を明確にし、適切な手段を選ぶことで解決可能なはずです。

今回の記事では飲食店アプリのメリットとデメリット、自店に最適なアプリを開発するポイントについて解説しています。加えて、飲食店アプリにおすすめできる機能や開発の費用相場についても言及しているので、参考にしてください。

飲食店の集客向上をアプリでかなえる

飲食店の集客向上をアプリでかなえる

飲食店では、新規顧客の獲得とリピーターを作ることが重要です。

もし自店の集客に苦戦しているなら、アプリの導入を検討してください。ポイントカードやクーポン、予約システムなど飲食店の運営には欠かせない要素がアプリに備わっているため、アプリを使えばリピーターを自店に定着させられます。

関連ページ:【店舗運営者向け】アプリは自社で開発すべき?基礎知識を解説

WEBサイトやSNSと連携できる

集客ツールとしてWEBサイトやSNSアカウントを所有し、すでに運用しているならアプリと連携すると、より集客効果を高められます。

WEBサイトの役割は、新規顧客の獲得です。また、SNSは自店を認知してもらうことと宣伝の役割を担っています。

つまり、SNSで自店を宣伝してWEBサイトから新規顧客を獲得し、アプリによってリピーターを定着させるサイクルを作るということです。

集客ツール目的
WEBサイト新規顧客の獲得
SNS自店の認知と宣伝
アプリリピーターの定着

他にも、WEBサイトとSNSの両方でアプリを告知、宣伝して新規顧客のチャンスを広げるという使い方もできます。

関連ページ:Web集客にはどんな方法がある?来店につなげるコツは?

飲食店アプリを開発するメリット

飲食店アプリを開発するメリット

飲食店でアプリを開発するメリットは主に4つです。

・最新情報を発信できる
・ポイントやスタンプカードを集約できる
・顧客情報の収集と分析ができる
・リピーターと密接な関係を築く

最新情報を発信できる

季節の限定メニューやキャンペーン、クーポン配布など、お店の最新情報を簡単に発信できます。発信するときはプッシュ通知を使いますが、端末の目立つところに表示されるためお客さまも確認しやすいのが特徴です。

従来のダイレクトメールやメルマガ、チラシは開封率が低く、迷惑メールとして扱われることもあります。

プッシュ通知であれば、お客さまの負担になりにくく、自店にとっても成果につなげやすくなります。

ポイントやスタンプカードを集約できる

ポイントカードやスタンプカードは再来店の促進としてメジャーなツールです。その反面、紛失や置き忘れといったリスクは避けられません。また、カードの期限切れをきっかけとして、お店から足が遠のくお客さまもいます。

こうした問題を解決できるのがアプリです。また、お店にとっても、カードを紙で発行するのに必要な費用を削減でき、また管理に必要な人的コストも抑えられます。

顧客情報の収集と分析ができる

顧客情報とは、お客さまの性別や年齢、客単価などです。他には、ポイントやクーポンの利用履歴といった行動情報も収集できます。

収集したデータを分析して、お店の環境やメニューの改善に役立てれば、売り上げや集客の向上が見込めます。

リピーターと密接な関係を築く

飲食店においては、いかにリピーターを自店に囲い込むかが重要です。アプリを導入すると、何度も店舗を利用しているお客さまを把握しやすくなります。

そうしたお客さまに特別なクーポンを発行したり、特典を付与したりといったサービスをして、密接な関係を作ってください。

アプリを導入すれば自店とお客さまとのつながりをより強固なものにできるため、ロイヤルカスタマーの醸成も可能です。

関連ページ:集客に強い飲食店を目指そう。費用対効果の高い方法は?

飲食店アプリを開発するデメリット

飲食店アプリを開発するデメリット

飲食店アプリを開発するデメリットを3つ挙げます。

・コストがかかる
・アンインストールの恐れ
・店舗オペレーションの変更

コストがかかる

アプリ開発には費用がかかります。必要な機能やデザイン、開発の仕方によって金額は異なりますが、まとまった額は必要です。また、アプリの運用費は毎月かかるため、導入にあたっては開発と運用費用についても検討しなければなりません。

アンインストールの恐れ

アプリはお客さまが継続して利用することに意義があります。機能やシステムがお客さまにとって不便なものであれば、すぐにアンインストールされてしまいます。また、個人情報の扱いに不審な点があったときも同様です。

アプリの開発中に何度もテストをしてクオリティーを高め、リリース後もお客さまからの評価を元にブラッシュアップしてください。

店舗オペレーションの変更

アプリ導入によって、従来の店舗オペレーションの変更が求められます。特に導入直後は店員がお客さまとのやりとりで混乱したり、トラブルが発生したりする事態が危惧されます。

アプリ導入までに余裕を持って、スタッフに使い方や機能について十分理解できるように社員教育をしてください。また、お客さまとのやりとりで予想されるトラブルを未然に防ぐために、ロールプレイでシミュレーションするのも1つの手です。

アプリ開発の方法

アプリ開発の方法

実際にアプリを開発するときは2つの方法があります。

・自社ですべて開発する
・外部会社や制作ツールを利用する

自社ですべて開発する

自社で企画設計から開発、運用まですべてまかなう方法です。

デザインや機能といった設計を自社独自のものにできるため、競合他社との差別化を図れます。コストはかかりますが、外注するよりは金額を抑えられます。

ですが、開発期間は年単位で長期に及ぶため、すぐに導入、運用したいというときには不向きです。

外部会社や制作ツールを利用する

アプリ開発のノウハウを持つ会社や、プログラミング言語がなくてもアプリを作成できるツールを使って開発する方法です。

外部会社への委託は自社開発よりも費用がかかり、制作ツールを使用すると初期費用と月額費用がかかります。

外部へ委託するときは、自店が必要な機能やデザインなどの要件定義を明確にしたうえで、しっかりと要望を伝えてください。制作ツールも同様に、必要な機能やデザインを備えているものを選びます。

いずれの方法においても、トラブルが発生したときのサポートが得られるかを確認してください。

自店に最適なアプリを開発するためのポイント

自店に最適なアプリを開発するためのポイント

自店にとって最適なアプリを開発するポイントは4つです。

・費用の見積もり
・アプリの目的を明確にする
・自店に適した機能の選択
・運用システムやツールを把握する

費用の見積もり

見積もりは必ず複数の会社から取り、不明な点があれば尋ね、検討を重ねてください。
サポートやトラブルに対して、どこまで対応してもらえるかという点についても確認します。

外部ツールでアプリを開発、運用するときは初期費用と月額費用がかかるため、予算と比較してコストパフォーマンスの高いサービスを利用してください。

アプリの目的を明確にする

アプリを開発して達成したい目標や目的を明確に定めます。お客さまにアプリを利用してもらうことによって、自店は何を実現したいのかを考えてください。

目的や目標が定まらない状態で作成したアプリは、デザインや機能にまとまりがなく使いにくいものになってしまいます。

ですから、まずはアプリ導入によって到達したい目標を定めてください。明確な目的が定まれば、必要な機能やシステムもわかります。

自店に適した機能の有無

外部の制作会社に委託するときは、会社の得意分野と自社の狙いが一致しているところを選びます。制作ツールを使用して開発するときは、自店が求めている機能を実装できるものを選んでください。

そのためには自社で打ち合わせをおこない、お客さまが求めている機能と自店が必要としている機能を洗い出します。

自社でアプリを開発するときも、どんな機能が必要かについて検討を重ねてください。

運用システムやツールを把握する

すでに自店で運用しているシステムやツールについて把握しておきます。例えばWEBサイトやSNSアカウントがある場合、アプリと連携して集客効果をより高めることができます。

それ以外にも、独自のシステムやツールなどアプリと連携する可能性のあるものはすべて把握してください。リストアップするときに、システムやツールの目的や機能を併記しておくと、わかりやすくまとめられます。

飲食店アプリの開発費用相場

飲食店アプリの開発費用相場

飲食店アプリの開発費用相場は約300〜500万円です。費用が高額なのは、顧客管理機能や予約システムなど、多数の機能が必要なことからきています。企画から開発までをすべて外部会社に依頼すると、さらに高額な費用になることも予想されます。

ただし、開発費用はエンジニアの技術力、また依頼する会社によっても大きく左右されるため、この金額はあくまで目安です。またすべてを自社開発するのではなく、既存のツールを使うことで大幅に費用を抑えることが可能となります。

たとえばアプリメンバーズでは、開発費用0円でオリジナルアプリを実現可能です。ただし別途初期費用と月額費用は必要となります。

関連ページ:店舗アプリならアプリメンバーズ

アプリ開発における注意点

アプリ開発における注意点

アプリ開発における注意点を2つ挙げます。

・個人情報の取り扱い
・バグや不具合の対応

個人情報の取り扱い

アプリ運用では、お客さまの個人情報や店舗の情報など重要なデータを扱うことになるため、情報漏えいに関しては厳重な対策が必要です。

自社のセキュリティー対策はもちろん、外部委託で開発した場合は外注先のセキュリティー対策にも注意してください。

外部へ委託してアプリ開発をおこなうときは、セキュリティー対策が厳重におこなわれている会社を選び、契約時には「秘密保持契約」を締結することをおすすめします。

バグや不具合の対応

アプリをリリースしたあと、お客さまや店舗スタッフから寄せられるバグや不具合への対応は必ずおこなってください。リリース前には不具合やバグの洗い出しをおこないますが、安全かつ完全な状態で運用できる保証にはなりません。

外部へ委託して開発したアプリなら、開発元へ問い合わせて対応してもらいます。そのためにも、サポートやトラブルへの対応について事前に確認してください。

お客さまやスタッフからの苦情にしっかり対応できる姿勢をみせることは、アプリひいては店舗全体への信頼を高め、集客と利益の向上につながります。

アプリへの評価はアプリやサイトで定期的にアンケートを採るか、アプリストアのレビューから確認してください。

飲食店アプリにおすすめできる機能

飲食店アプリにおすすめできる機能

飲食店アプリにおすすめできる機能を6つピックアップしました。実際にアプリを開発するとき、自店に必要な機能を絞り込むための参考にしてください。

・プッシュ通知
・ポイントまたはスタンプカード
・クーポン
・回数券
・予約システム
・店舗検索やマップ

プッシュ通知

プッシュ通知はランチタイムやディナータイム、新作メニューなどの情報をお客さまに知らせる機能です。リピーターのなかでも特に利用回数の多いお得意様に向けて、優待クーポンの発行や特典付与といったこともできます。

他にも端末のGPSを利用して、店舗付近のエリアにいるお客さまに来店を促す通知を発信することも可能です。ただし、GPS機能を利用するときは、お客さまがオンオフを切り替えられるようにしてください。

ポイントまたはスタンプカード

ポイントまたはスタンプカードをアプリから発行して、管理できる機能です。これによって、紛失や置き忘れ、期限切れなどの損失を防ぎ、お客さまとのトラブルも回避できます。

使い方としては、例えばレシートに2次元バーコードを記載して、アプリのカメラで読み取るとスタンプが貯まり、スタンプ数に応じて割引クーポンを付与するという方法があります。

クーポン

売り上げと集客を向上させる方法として、クーポン配布はスタンダードな手法です。アプリでも同じようにクーポンを管理、発行できます。

例えば、お肉をメインにしている店舗なら肉の日にちなんで29日のみの限定クーポン、ファミリー向けの店舗なら祝祭日や週末に使えるクーポンの発行を検討できます。

紙のクーポンには発注と発行、および人的なコストがかかりますが、これらを削減できるのがアプリの強みです。

回数券

回数券をアプリから購入できるようにすれば、お客さまは紛失や期限切れの不安から解放されます。また店舗側は会計ミスを防ぎ、客単価上昇や売り上げの安定化が見込めます。

また、オンライン決済で購入できるため、お客さまは店舗に赴く必要がありません。そのため、いつでも自分のタイミングで回数券を入手できるようになる点もメリットです。

予約システム

電話対応や受付にかかる人的コストをカットできるのが、アプリからの予約です。

お客さまにとっても、好きなタイミングで手元から予約できれば手間がかからず、気軽に店舗を利用できるようになります。

また、スタッフが受付をするときに起こりやすいダブルブッキングも減らせるため、スムーズなオペレーションとクレームの減少も実現できます。

店舗検索やマップ

初めて店舗を利用するお客さまも安心して来店できるように、店舗検索やマップ機能があると便利です。同時に店舗の電話番号を併記して、問い合わせられるようにしておけば、さらにユーザビリティーを高められます。

関連ページ:お店アプリで集客につなげる方法は?業種ごとに解説

まとめ

飲食店がアプリを導入すると、集客と売り上げの向上が期待できます。これはスタンプカードや回数券、予約システムなど店舗運営に必要な要素をアプリに集約し、同時にお客さまに対してプッシュ通知で最新の情報を発信できるためです。

アプリ開発は制作ツールや外部会社へ委託したり、自社で開発したりという方法があります。最適なアプリを開発するために、必ず目的を明確にして、店舗に必要な機能を選定してください。

アプリをリリースしたあとは、不具合やバグへの対応、より実態に沿ったアップデートが必要です。より高い集客効果と売り上げの向上は、お客さまの声に耳を傾け、アプリをブラッシュアップしていく姿勢をみせることでも実現できます。

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