店舗販促アプリでできることは?導入を検討すべき業種についても解説

販促アプリの導入は、店舗運営において検討すべき事柄の1つです。適切に運用すれば新規顧客の獲得が期待できます。

アプリの導入をおすすめできる業種は、飲食店や雑貨、アパレル、小売店などです。ほかにも販促アプリを活用してお客さまと良好な関係を築き、利益の向上やロイヤルカスタマーの醸成に役立てている業種が存在します。

年配の方でもスマートフォンを使いこなしている現代において、販促に役立つ店舗アプリは店舗運営に欠かせないツールともいえます。ただし導入にあたっては利用者を増やすための施策が必要で、なおかつPRの仕方にも注意が必要です。

この記事では販促アプリでできること、導入を検討すべき業種について解説しています。導入後に利用者を増やすための施策も紹介しているので、参考にしてください。

販促アプリでできること

アプリアイコンイメージ

販促アプリでできることは主に4つです。

● コストダウン
● ブランディング効果
● 顧客ニーズの把握
● お客さまとの接点を増やす

コストダウン

クーポンやカード類、チラシ、顧客情報などを紙で発行している店舗は多いはずです。こうしたものは発行や保管、管理に費用やスペースが必要ですが、アプリならまとめて管理でき、業務の効率がアップします。

空いた時間は情報発信やアプリの更新にあててお客さまとの接点を増やしたり、企画や新たな施策について考えたりということができます。

つまり、業務の効率が向上することは、売り上げや販促につながる行動を起こしやすくなるということです。

ブランディング効果

販促アプリはブランディング効果も期待できます。

店舗の利用を促すためには、店舗の存在を強く印象づけることが大切です。アプリアイコンがホーム画面に表示されると、お客さまはホーム画面を開くたびに店舗の存在を認識しますから、印象づけの手段としてアプリは有効といえます。

そして、ただ見るだけではなく、実際にアプリを開いて利用するように導線を作ることが重要です。

ログインボーナスとしてポイントを付与したり、プッシュ通知の内容にアプリを開くリンクを設置したりして、お客さまが日常的に自社のアプリとふれあえる環境を作ってください。

顧客ニーズの把握

アプリに保存されたお客さまの情報や購入履歴から、顧客ニーズを把握して企画やキャンペーンに役立ててください。

例えば、ファミリー層に向けた商品を新たに販売するとき、該当するユーザーにプッシュ通知を発信すれば、そうでないお客さまよりも来店する確率は高まります。

お客さまにとって利用する価値があると感じさせる店舗であることは、集客と売り上げの向上において重要なポイントです。また、顧客ニーズから派生するニーズをつかんで、新商品やメニューの開発に役立てればさらに多くの顧客を取り込めます。

顧客ニーズを把握するためには、定期的なアンケートの実施や口コミ投稿などからデータを収集して分析してください。

お客さまとの接点を増やす

お客さまとの接点を増やしてリピーターの定着化を図るため、クーポンやポイントカード、アンケートなどを通じてコミュニケーションを取ってください。

お客さまがアプリを利用して、楽しい、うれしいといったポジティブな感情を持てるよう意識します。具体的には、アプリ内でカードにスタンプがポンと押されるアニメーションをつけたり、アンケートの回答でポイントを付与したりということです。

また、SNSの情報を頼りに遠方から来店したお客さまに対して、アプリからオンラインでサービスを受けられることを伝えれば、距離を越えて自社とのつながりを作れます。

販促アプリ導入を検討すべき業種

スマートフォンを握る

販促アプリの導入を検討すべき業種は主に5つです。

  1. 飲食店
  2. 雑貨やアパレル
  3. ヘアサロンやネイルサロン
  4. 自動車業
  5. 小売店

飲食店

スタンプカードや回数券を導入している飲食店は多いはずです。販促アプリはカード類や回数券などをまとめて管理でき、お客さまの手間を省けるうえ、店舗にとっても紙の発行コストや保管スペースを削減できるメリットが得られます。

予約が必要な店舗でも、アプリから予約できるようにしておけばダブルブッキングや店舗オペレーションの混乱といったトラブルやミスを回避できます。

SNSと連携してお店の状況をリアルタイムで確認できるようにしたり、お客さまとコミュニケーションを取って接点を増やしたりという使い方も効果的です。

雑貨やアパレル

雑貨やアパレルに対してお客さまが求めている情報とは、最新アイテムやコーディネートなどの写真、また在庫状況です。こうした情報は、アプリからプッシュ通知で発信できます。

これまではチラシやダイレクトメールで情報を発信するのが一般的でしたが、配布する範囲が広いあまり、お店がターゲットとしているユーザーに届いているかまでは不透明でした。

アプリを導入すればお客さまへダイレクトに最新情報を届けられるため、チラシの配布コストも削減できます。

ヘアサロンやネイルサロン

ヘアサロンやネイルサロン、エステなどでは、スタイリストの技術力や信頼できる店舗であることをアピールするのが重要です。ですから、アプリを通じて最新スタイルやスタイリストの情報のほか、ビフォーアフターの写真を掲載してください。

ほかにも、予約状況や営業日、店舗の雰囲気など、お客さまが抱きやすい疑問や不安を解消できる内容を発信します。

さらに、プッシュ通知で再来店を促すメッセージを送ったり、誕生日に特別なクーポンを送ったりして継続した店舗の利用を促せます。これに必要な顧客情報はアプリで管理できるため、ファイルの管理コスト削減も可能です。

自動車業

自動車業の場合は、プッシュ通知で車のメンテナンス情報や洗車、車検の案内を送って、お客さまに来店を促してください。また、スタンプカードを発行して来店頻度を上げるという施策も有益です。

具体的には、店頭のPOPや名刺サイズの小さな広告に2次元バーコードを記載します。それをお客さまがアプリのカメラから読み取るとスタンプがたまり、一定数ごとに割引サービスやカー用品のプレゼントなどの特典をつけるという方法です。

また、WEBサイトやSNSと連携して、車種の紹介やメンテナンス方法を動画で伝えるということもできます。

小売店

小売店では、ポイントカードやプッシュ通知、ランクアップ制度を取り入れているところが多いはずです。これらの施策はアプリからも実施でき、コストダウンも実現します。

そのほかにも顧客データを収集、分析して商品の仕入れに役立て、ターゲットとなるユーザーへの効果的なアプローチを打ち出すことも可能です。

また、ネットショップと実店舗を展開している場合、いずれもアプリでポイントやクーポンが使えるようになれば遠方のお客さまも取り込めるため、事業成長が期待できます。

販促アプリ導入の注意点

販促アプリ導入の注意点は2つです。

● アプリの制作費用
● アプリダウンロードへのハードル

アプリの制作費用

アプリの制作費用は制作方法によって異なり、アプリをリリースしたあとの運用、保守費用もかかります。アプリを作るときは自社で1から開発するか制作会社への委託、もしくは制作ツールを利用します。

制作スタイルによって金額が変わるため、事前に複数の会社から見積もりを取って比較検討してください。

初めにアプリに必要な機能やデザイン、ターゲットとなるユーザーを明確に定義するとコストダウンが可能です。

ただし、業種や店舗によって、アプリに必要な機能やデザインは違います。自社がターゲットにしているユーザーが求めている機能や、使いやすいデザインをよく考えて設計してください。

アプリダウンロードへのハードル

アプリを端末にダウンロードすることには心理的なハードルが存在します。そのため、お客さまにとってアプリをダウンロードしやすい環境を作ってください。

例えば、ダウンロードしてすぐに使えるクーポンを発行したり、清算前に店員から声をかけたりするということができます。店頭や店内のPOPやレシートに2次元バーコードを記載してダウンロードを促す方法や、SNSでキャンペーンを打ち出すのもおすすめです。

アプリのダウンロードにまつわる不安やためらいを払拭し、お客さまがアプリを利用することにメリットがある、と感じられるようなキャンペーンや企画を実施してください。

アプリ利用者を増やす効果的な施策

スマートフォンを操作する男性

アプリ利用者を増やす効果的な施策を、以下に5つ挙げました。

  1. アプリストアの最適化
  2. WEBやSNS
  3. チラシやメルマガ
  4. 店頭での声かけ
  5. 口コミ投稿

アプリストアの最適化

アプリストアの最適化とはASOともいい、App store Optimization(アプリストアオプティミゼーション)の頭文字を取っています。ユーザーがアプリを見つけやすい環境を作り、適切なダウンロードへの導線を作ることがASOの目的です。

具体的な方法として挙げられるのは、アプリストアでユーザーがアプリを検索するキーワードを把握して、検索結果に表示されやすくすることです。

ほかにもアイコンや紹介文、スクリーンショットや動画説明など、アプリの機能や趣旨をわかりやすく伝えられるものにします。

あまたのアプリが掲載されているアプリストアにおいて、自社のアプリ利用者を増やすためにはASOが必須です。

関連ページ:ASOとは?アプリを上位表示させる重要性やSEO対策との違いを紹介

WEBサイトやSNS

WEBサイトやSNSを使って、アプリのリリースを告知、宣伝してダウンロードを促してください。

WEBサイトは新規顧客を取り込むのに役立つため、アプリの認知拡大も狙えます。SNSは他のユーザーによるシェアで多くの人々にアプリを宣伝でき、ハッシュタグを使ったキャンペーンを打ち出すことも可能です。

アプリ運用には、利用者がいなければ始まりません。そのためにも、WEBサイトやSNSと連携してユーザーへの認知拡大と利用者の増加を図ってください。

チラシやメルマガ

チラシやメルマガなどに2次元バーコードを記載して、ダウンロードへの導線を作ります。清算前に店員からアプリ利用を促しても効果のみられなかったお客さまには、フライヤーを配布してください。すると、最終的な判断を委ねつつアプリの利用を促せます。

ポスティングや新聞の折り込みを利用すると広範囲にチラシを配布でき、店舗を利用したことのないお客さまに対してもアプローチできます。

いずれの場合も、チラシやカードを破棄されないようにクーポンをつけたり、チラシの持ち込みによる特典を付与したりといった工夫が必要です。

店員からの声かけ

店員からの声かけは2種類あります。プラカードや看板に記載した2次元バーコードからアプリをダウンロードしてもらい店内へ誘導する方法と、清算前に店員からアプリ利用をすすめる方法です。

いずれの場合も、ダウンロードするだけで利用できるサービスやクーポンがあることをアピールしてください。店舗を利用する動機づけとして、アプリ内でできるミニゲームやくじ引きを活用できます。ただし、無理に店内での買い物をすすめてはいけません。

口コミ投稿

SNSやアプリストアでお客さまに口コミを投稿してもらい、認知拡大と宣伝を図ってください。

お客さま目線での評価は他者にとって信頼でき、また自らも利用してみたいという意欲を持ちやすいものです。SNSで投稿する場合にはハッシュタグをつけるように呼びかけると、検索したときに見つけやすくなります。

口コミ投稿を活性化するためにはお客さまが投稿しやすい状況を作るべきです。ポイント還元や特典付与といったメリットを用意すると、投稿に対する心理的なハードルを下げられます。

アプリのPRにおけるポイント

ECイラスト

アプリをPRするとき、注意すべき点は2つです。

● リリースのタイミング
● アプリのブラッシュアップ

リリースのタイミング

アプリをリリースするタイミングは、繁忙期を避け、状況が落ち着いている時期にしてください。アプリ導入による店舗オペレーションの変更のため、事前にスタッフがアプリの使い方や機能などを把握しておく時間が必要です。

また、リリースするときはアプリストアへの申請と審査が必要なことも覚えておいてください。すぐにでもリリースしようと焦って開発を進めると、バグや不具合が頻発したりシステムに欠陥があったりなどトラブルの元になりかねません。

スムーズかつ良好なスタートを切るためには、アプリの開発段階からしっかりとスケジュールを管理して、着実にステップを踏んでください。

アプリのブラッシュアップ

アプリのブラッシュアップとは、アプリ内の情報を更新して、機能やデザインをよりよいものへ改善していくことです。

また、アプリに新しい機能を追加するタイミングはリリースから1年後が多いといわれています。これは、アプリの利用者(お客さまやスタッフ)から寄せられる意見がある程度集まり、必要なものがみえてくる時期だというのが理由です。

機能を追加したときは新たにキャンペーンを打ち出して、新規顧客を獲得したり、ダウンロードしたまま活用していないお客さまの揺り起こしを図ったりすることもできます。

アプリはリリースして完成ではありません。リリースしてからも、常にお客さまの声に寄り添い、完成度を高めていく姿勢が必要です。

まとめ

販促アプリは印刷物のコストダウンやブランディング効果、顧客ニーズの把握などができます。アプリ導入を検討すべき業種は飲食店や雑貨、アパレル、美容系サロンなど多岐にわたり、いずれも集客と売り上げ向上において高い成果を上げています。

集客や売り上げの目標を高い数値で達成するためには、アプリストアの最適化やWEBサイト、SNSの連携や口コミ投稿などがポイントです。店舗スタッフが一丸となってアプリを盛り上げ、アプリ自体も常にブラッシュアップすることで、初めて成果を上げられます。

そのため不具合やバグへの対応、新機能の追加など、アプリの完成度を高めていく姿勢が重要です。

こうした積み重ねがリピーターを増やし、店舗のファンを作ることにつながります。

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