アプリ開発は個人で可能?個人の場合の知っておきたいポイント

アプリは、今やデジタルライフに欠かせないインフラとなっています。
現時点でも膨大な数のアプリがリリースされていますが、時代や流行の変化とともに、今後もさらにアプリの需要は高まることが考えられます。

アプリの需要が高まるということは作成する側の需要も高まるので、開発を個人でやってみたい、アプリ開発を仕事にしたいと思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、アプリ開発が個人で可能なのか、そのために必要となるポイントなどを詳しく解説していきます。

アプリ開発は個人でできる?

アプリ開発 作業シート

結論からいうと、アプリは個人でも開発できます。
もちろん、教材を使った勉強は必要ですが、開発環境はプログラミングに適したパソコンやネット環境などがあれば開発をスタートすることが可能です。
プログラミング言語で使うテキストエディタやコマンドプロンプトなどは無料でダウンロードできますし、開発用ツールやフレームワークなどを使えば比較的簡単に始められます。

ゼロからシステムを構築するような開発は、専門的な知識と技術、開発環境などが必要なので、エンジニアになるには時間もお金もかかります。
ですがアプリ開発は、システム構築と比べれば知識も技術も短期間で習得できるので、学習時間を確保すれば個人でも十分に開発できるでしょう。

アプリ開発を習得するまでの手順

アプリ開発の習得が難しいといわれるのは、習得するまでの手順が分からないことが理由の1つとなっています。
手順さえわかれば、それに沿って学習を進めていけばいいので、アプリ開発のハードルも下げられます。
では、どのような手順なのか見ていきましょう。

アプリの種類を決める

まずは、どのようなアプリを開発したいのか、種類を決めましょう。

アプリは、もともと表計算や画像編集など作業によって使い分けるソフトウエアのことを指しましたが、今はスマートフォンやタブレットで使えるソフトウエアを指すのが一般的です。

スマートフォンやタブレットで使えるアプリは以下の3種類です。
・ネイティブアプリ
・Webアプリ
・ハイブリッドアプリ

これらのアプリは、それぞれプログラミングソフトやプログラミング言語が異なるので種類を決めておく必要があるのです。

プログラミング言語の決定

アプリの種類を決めたら、次はプログラミング言語を決定します。
基本的に、それぞれのアプリで必要な言語は決まっているのですが、それでもいくつか選択肢があります。
言語には流行があり、サービスによって需要が下がったりしますが、プログラミング学習を始める前に決めておきましょう。

アプリの種類言語
ネイティブアプリSwift(iOSアプリ用) Java(Android用) Kotlin
WebアプリRuby PHP JavaScript
ハイブリッドアプリHTML CSS JavaScript

プログラミングの基礎知識を習得する

プログラミング言語を決めたら、次はプログラミングの基礎知識を習得していきます。

学習方法は教材やスクールなどいろいろありますが、近年はプログラミング学習のオンラインサービスを利用する方が多いようです。
オンラインでも内容はとても充実していて、初心者の方でも効率よく学習を進められます。

もちろん、自分に合った方法であれば良いので、続けやすいものを選んでください。

サンプルアプリ作成で開発の流れをつかむ

プログラミングを学習して基礎知識を身につけたら、サンプルアプリの作成をしてみましょう。
学習教材のサンプリングを真似して作るのもいいですし、自分で考えたアプリを実際に作ってみるのもおすすめです。

サンプルアプリを作成することで、コーディングの流れやテクニック、自分がまだ分かっていない部分などを把握することができます。
アプリ開発の勉強は一人でもくもくと行うものなので、学習だけを続けているとモチベーションが下がりやすいです。
しかし、実際に作ってアプリが動くと、達成感を得られることで学習へのモチベーションを維持できます。

アプリ開発スタート

サンプルアプリをいくつか作成してみて、流れやテクニックを掴んだら、アプリ開発をスタートさせましょう。

アプリというのはたくさんの機能を搭載できるので、突き詰めていくとおわりがなく、いつまで経っても「サンプル作成」から抜け出せません。
ある程度必要な機能を把握し、開発工数を決めてスタートすれば、経験を積む中で応用が効くようになります。

アプリ開発は、公開できるまで構築すればおわりというのではなく、バグやエラーなどのトラブルにも対処しなければなりません。
こういった経験をするには開発をスタートさせるしかないので、サンプル作りが完璧にできるようになったら次のステップに移行することが大切です。

関連ページ:アプリ制作における知っておくべき基本情報や種類【総まとめ】

アプリ開発を独学するときの注意点

アプリケーション 手書きアイコン

アプリ開発を独学する場合には、いくつかの注意点があります。
注意点をクリアできないと開発は難しいかもしれないので、独学でも習得可能かチェックしておきましょう。

アプリ開発の無料学習サービスを利用する

プログラミング学習は、無料学習サービスを利用しましょう。
有料の方が良い、と思うかもしれませんが、身に付くか分からない段階でお金を払うというのは精神的な負担になってしまいます。
最近は、無料でもクオリティの高いサービスがあります。プログラミングの学習時間は300~500時間ほどと言われており、人によっては長い学習期間が必要になるので、息切れしないよう最初は気楽な気持ちで始めてみることが大切です。

分からないことはプロに聞く

分からないことがあったら、プロに聞くようにしましょう。

初心者の場合、分からないことの内容によっては「プロに聞くのは恥ずかしい」と思うかもしれません。
もちろん、最初はわからないワードや動作で検索をして解決してもいいのですが、情報の中には間違っているもの、情報自体が古いものなどがあります。
間違った知識を身につけてしまうと、ずっと同じところでつまずいてしまいます。

ですので、信頼できる情報が見つからない、情報を見ても意味がわからないという場合はプロに聞いてしまうのがプログラミング習得の近道になることを覚えておきましょう。

学習は毎日すること

プログラミング学習は、必ず毎日やりましょう。
プログラミングというのは、一気にまとめて勉強をしたり暗記したりするものではありません。
時間が空くと忘れてしまうので、毎日必ず学習時間を確保することが重要です。

独学の場合、一度サボり癖がついてしまうと、学習ペースを取り戻すのは難しく、結果的にプログラミングの習得を諦めてしまう方が多いようです。
仕事を持っている場合は時間の確保が大変かもしれませんが、最低でも1日10~15分は勉強すると決めて続けるようにしましょう。

バグやエラーで諦めないこと

バグやエラーがあったとしても、それで「自分には向いていない」と諦めてしまうのはNGです。
どんなに経験豊富で優秀なエンジニアが開発したアプリでも、バグやエラーがまったく起こらないという保証はありません。
有名で人気の高いアプリでもバグやエラーが起こることもあります。

デジタルというのはトラブルが起こって当たり前なので、バグがあったとしても、「トラブル対処のための知識が増える」と前向きに捉えてみてください。

アプリ開発のために準備することとは

アプリケーション アイコン

アプリ開発を個人で行うには、当然ですが専門的な知識やツールが必要となります。
知識やツールは書籍やスクールなどで詳しく教えてもらえますが、これから学ぶことを把握しておかないと、途中で挫折してしまうかもしれません。
ここでは、アプリ開発のために準備することを紹介するので、何が必要なのかしっかり把握しておきましょう。

開発環境を整える

アプリ開発を始めるうえでもっとも重要なのは、開発環境を整えることです。
特に、需要の高いアプリ開発をする場合、AndroidとiOSでは必要なものが異なるのでチェックしておきましょう。

Androidのアプリ開発に必要な環境

Androidのアプリ開発では、JavaやAndroid Studioが必要になります。
開発ツールはJavaで作成されることが多いので、Java Development Kitも併せて揃えておくといいでしょう。

OSは、MacでもWindowsでも大丈夫なので、使いやすい方、もしくは持っているものを使ってください。

iOSのアプリ開発に必要な環境

iOSアプリの開発では、Apple社がリリースしているXcodeというソフトウエアを使います。
Xcodeにはファイルの管理やコンパイル、実機検証などアプリを開発するための機能がほぼ揃っているので、ソフトウエアはこれだけで十分です。
ただし、Xcodeを使うにはMacが必要なので、Macを持っていない場合は購入しましょう。

開発に適したツールを知る

開発に適したツールを知っておけば、アプリ開発を効率よく始められます。

個人でアプリを開発する場合、ゼロから構築していくこともできます。
しかし、プログラミングなどの知識がまったくない場合、ゼロから構築するのはハードルが高いかもしれません。
そこでおすすめなのが、「開発ツール」を活用することです。

開発ツールは、アプリケーションを開発する際にかかる手間を省力したり、自動化したりできるツールです。
幅広い機能が搭載されており、プログラミングや開発工程管理、テスト機能など開発環境のほとんどをカバーしているものもあるので、開発工程を短縮できます。

開発ツールはいろいろな種類があるので、「開発目的に合っているか」「動作環境に適しているか」などをチェックしながら最適なものを見つけておくといいでしょう。

アプリ開発ができるようになるメリットとは

プログラミングなどが未経験の場合、アプリ開発を学ぶ最初の段階で諦めてしまうかもしれません。
しかし、アプリ開発ができるようになればさまざまなメリットが得られます。
ここでは、アプリ開発ができるようになるメリットを3つ紹介します。

フリーランスとして活躍できる

アプリ開発は自宅でできるので、フリーランスとして活躍できるメリットがあります。
フリーランスで働ける職種は他にもありますが、顧客の都合に合わせてスケジュールが決まったり、働く場所が限られていたりと意外に自由は制限されることが多いと言われています。

アプリ開発であれば、完全に在宅ですし、顧客ともオンラインを使って打ち合わせができるので自分の好きなように仕事を進められます。
田舎に移住したり、結婚や出産をしたりしても、フリーランスならライフステージの変化に影響を受けることもないので、自分の好きな人生を生きられるというのもメリットです。

副業につながる

アプリ開発の技術を習得すれば、副業につなげることができます。
今は副業を認める企業も増えていますし、ネット広告などでも盛んに「おすすめの副業」を紹介しています。

しかし、副業といっても何をすればいいのかわからない方も多いかもしれません。
副業にはスキルを活かせるもの、未経験から始められるもの、趣味を活かしたものなどいろいろありますが、「仕事」としての副業を見つけるのは意外に難しいことです。
副業の種類によっては、長時間やっても収入にならない、受講料を払ってスキルを学んでも仕事がないということもあります。

需要が高いアプリ開発であれば仕事はたくさんあり、副業として成り立つので、やりがいを持って取り組むことができます。

収入がアップする

アプリ開発は、収入をアップさせることも可能です。
一般的にエンジニアは年収の高い職種なので、ほかの業種から転向することで収入もアップします。
また、現在エンジニアとして働いている場合、「アプリ開発」という技術を身につけることでプラスαの収入が見込めます。

さらに、アプリのメンテナンスやリリース後のサポートなどのスキルがあれば、同じ業種でも転職に有利になるので、ご自身の可能性を広げられるというメリットも得られるでしょう。

関連ページ:実際にアプリを作る費用は?開発依頼やコストの費用について

まとめ

スマートフォンを操作する男性

アプリ開発は難しいイメージがあるかもしれませんが、独学で学んだり作成環境を整えたりすれば、個人でも不可能ではありません。
アプリ開発のスキルを身につけておけば、副業にすることもできますし、転職に有利になることもあります。

収入を得られるようになるには時間がかかるかもしれませんが、まずは勉強や必要なツールを揃えるなど、一歩踏み出すことが大切です。
コンスタントに開発できるようになれば収入につながっていくので、アプリ開発に興味がある方はぜひリリースを目指してみてください。

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