お店を運営していくうえで、集客と売り上げの向上は課題の1つです。集客のツールとして、SNSやWEBサイトを運用しているという店舗は少なくありません。
なかでも集客アプリは、新たな集客ツールとして数多くの店舗や企業が取り入れています。店舗の継続的な利用につながるポイントカードやクーポンのほか、キャッシュレス決済を店舗アプリ内でおこなえるなど、顧客と店舗を密接につなぐため高い集客効果が見込めます。
また、店舗のSNSアカウントやWEBサイトと連携して、アプリを情報のプラットフォームにすることも可能です。
今回は業種ごとの集客アプリの活用方法と、情報のプラットフォームにする方法について解説しています。あわせて、アプリ運用にあたっての注意点についてもふれています。
集客アプリの活用方法は2つある
集客アプリの活用方法は主に2つです。
・集客や売り上げの向上
・情報のプラットフォームにする
アプリからクーポンやプッシュ通知を配信して、顧客に対して適切なアプローチができれば集客や売り上げの向上が期待できます。また、休眠顧客の揺り起こしを図るのにも集客アプリは有効です。
そして、すでに集客のためにSNSを利用している場合は、アプリを店舗情報のプラットフォームとすることを検討できます。
SNSやブログ、メルマガなど複数のツールを情報発信やキャンペーン告知に利用していると、配信内容を誤ったり告知を失念したりといったリスクがあります。こうしたリスクを回避して、正確な情報を顧客へ確実に届けるために最新の情報をアプリに集約するのです。
アプリに情報を集約することによって確認と管理がしやすくなり、ユーザーと店舗の双方にメリットがあります。
業種ごとの集客アプリ活用方法
集客アプリは業種によって適切な活用方法が異なります。ここでは7つの業種から集客アプリの活用方法をピックアップしました。
1.小売業
2.飲食店
3.ネットショップ
4.ネイルサロン
5.エステ
6.ヘアサロン
7.自動車業
どの業種にも共通しているのは、お客さまが求めている情報を確実に届けることです。
小売業
アプリを使ったポイントカードの発行やキャッシュレス決済、クーポンの発行で顧客の獲得と店舗売り上げの向上が見込めます。
貯まったポイントまたはスタンプに応じて、ランクアップ制度を設け特典をつければ、店舗の継続的利用の促進が可能です。またオンラインショップとの連動によって、遠方からの顧客も見込めます。
写真で新しく入荷した商品を紹介したり、在庫状況をアプリで確認できるようにしたりということもできます。
飲食店
飲食店において、お客さまが求めているのは料理の情報やお店の混雑状況です。例えば、新しいメニューや限定メニューを画像や動画を使って紹介したり、お店の空き状況や待ち時間を公開しておいたりということができます。
また、店舗や導入するアプリにもよりますが、アプリから予約できるようにしておいたり、アプリ内でオーダーから決済まで完結できたりすればユーザビリティが向上します。
ネットショップ
ネットショップでは、アプリ利用者に対して先行セールやクーポンの配布を検討してください。プッシュ通知を使ってセールやクーポンの期間を知らせたり、カートに入れている商品の在庫状況を知らせたりすることもできます。
アプリを利用することに価値があると顧客に実感させれば、アプリの継続利用と増加が見込めます。
同時に、いつもよりポイントを多く獲得できるキャンペーンをおこなう、スタンプラリーを実施するなどして顧客の囲い込みを図ってください。
ネイルサロン
ネイルサロンでは、アプリにて新作ネイルの情報を公開すると同時に、ユーザーがすぐに予約できるように動線を作ってください。これはネイルの写真をスライド式に表示させ、予約ページにリンクさせることで実現できます。
また、爪の手入れに関する豆知識やネイルケア道具の使い方などについて情報を発信してください。
ほかには回数券を発行して、アプリ上で使えるようにすれば期限切れや紛失を防ぎ、回数券の枚数を管理する手間を省略できるうえ、店舗の継続利用も実現します。
エステ
エステやリラクゼーション店では、アプリで管理できるポイントカードを活用してください。ポイントカードは一定の数を集めると料金の割引やプレゼントがもらえるなどのメリットがありますが、紛失したり、忘れたりといった点がデメリットです。
アプリで発行と管理ができるポイントカードならデメリットを排除しつつ、自社にとってもカードの期限やポイント付与の失念といったミスを防止できます。
そして、エステやリラクゼーションサロンでは、1度利用した顧客が長期間来店しなくなる休眠顧客への対策が求められます。
休眠顧客の揺り起こしは、顧客に店舗の存在を認識させることと利用の動機付けが必要です。定期的にプッシュ通知を配信したり、クーポンを配布したりして顧客に再来店を促してください。
ヘアサロン
ヘアサロンや美容室は、クーポンの発行やプッシュ通知を使ったタイムセールが有効です。集客サイトを利用している店舗では、顧客が他店に流れないようにする対策が必要ですが、アプリがその役割を担えます。
集客アプリを導入して、リピーターにお得な情報や新しいサービスを直接知らせたり、季節ごとのヘアケアに関する情報を発信したりしてください。ヘアケア商品をお得に購入できるキャンペーンをおこなうこともよい方法です。
また、スタイリストの得意な施術や接客スタイル、好むファッションなどを公開すると、顧客はスタッフを指名するときの参考にできます。
自動車業
自動車業における集客アプリの活用方法は、主にプッシュ通知による情報発信とスタンプカードの電子化です。
発信する情報は新商品や車のメンテナンスにかかわるものが多く、また車種を紹介するためのサイトへの誘導にも役立ちます。
また、スタンプを2次元バーコードの読み取りで発行できるようにして、貯まったスタンプの数に応じたプレゼントを用意すると、顧客に継続したアプリの利用と再来店を促せます。
そして、アプリの導入によって車検の案内にかかるコスト削減も可能です。
集客アプリに情報を集約する理由
集客アプリに情報を集約すべき理由は主に3つです。
・顧客へ確実に情報を届ける
・SNS運用の負担を軽減する
・SNSのフォロワーが増える
顧客へ確実に情報を届ける
セールやクーポン配布、新商品または人気商品の入荷といった情報は、いち早く顧客へ知らせてください。
定期的な情報発信によって、顧客はお得な情報を逃さずキャッチできるようになり、自社にとっても利用者の増加と売り上げを期待できるため、双方の機会損失を防げます。
SNS運用の負担を軽減する
集客ツールとして複数のSNSやメルマガを運用していると、キャンペーン告知の日時を誤ったり、告知そのものを失念したりする状況が懸念されます。こうした事態を避けるためにも、集客アプリに情報を集約してください。
自社や店舗の情報を1つの場所に集約させれば、顧客は自分で調べたりSNSをチェックしたりする手間を省けます。また、自社にとってもアプリから各ツールの状態を把握できるようになり、業務の効率化を図れます。
SNSのフォロワーが増える
SNSアカウントを所有しているなら、集客アプリからSNSの投稿内容を見られるようにしてください。
例えば、店舗が複数のSNSを運用しているとき、それぞれのフォロワーに対して別のSNSアカウントの存在をアピールできます。
アプリ内でSNSアカウントの存在を知った顧客からのフォロー以外にも、1つのSNSアカウントのみをフォローしている顧客が別のSNSもフォローすることもあります。
集客アプリを情報のプラットフォームにする方法
次に挙げるのは、集客アプリを情報のプラットフォームにするための主な方法です。
・SNSやサイトへリンクする
・スライド機能を使う
SNSやサイトへリンクする
一部のアプリには、アプリ内でWEBページを表示できる機能があります。この機能を使って、さまざまなWEBページへアプリからリンクすると顧客へ商品購入を促せます。
例えば、アプリの商品ページからECサイトへリンクさせて誘導できれば、売り上げの向上が期待できます。これによって顧客への販売促進を強化したり、実店舗の利用が多い顧客へECサイトを利用する機会を増やし、販路の拡大につなげたりということが可能です。
スライド機能を使う
アプリのTOP画面に画像をスライド式で表示できる機能を使います。
飲食店であれば、最新メニューや季節の限定メニューの写真を掲載して、顧客の興味を集められます。ネイルサロンやヘアサロンであれば、最新のネイルやヘアスタイルを掲載して予約ページへリンクを貼れば、予約を取れるようになるはずです。
集客アプリを運用するときの注意点
集客アプリを運用するうえで気をつけるべき点が4つあります。
・運用体制を整える
・定期的に発信する
・顧客の声を収集する
・アプリ以外のツールも使う
運用体制を整える
集客アプリを導入するときは、事前に店舗スタッフのうち、誰がどの業務を担当するのか、また業務の優先順位について決めてください。
本来の業務に加えてアプリからの情報発信や内容の更新、顧客の管理などが求められるため、店舗全体で情報を共有しておくことが重要です。
情報伝達がうまくできていなかった場合、店舗オペレーションに支障が出たり、お客さまとのあいだで金銭トラブルが発生したりといった状況が危惧されます。
また、いきなりすべての機能を使おうとはせずに、できることから始めてください。
集客効果の高いアプリ運用のためには、事前に体制をしっかりと整えておくことが重要です。
定期的に発信する
お店に関する情報は、必ず定期的に発信してください。
集客アプリは、導入しただけでは成果を見込めません。定期的に情報を発信、更新して内容を充実させていくことを意識します。そこで重要なのは、ユーザーが求める情報を届けることです。そのためにはデータの収集と分析が欠かせません。
常にユーザーのニーズに合わせた情報を届けることを意識してください。
また、集客と新規顧客の獲得につなげるためには、アプリを利用するメリットの提供を意識します。
もっとも手軽なのはクーポンを発行して、精算時に割引を受けられるようにする方法です。また、アプリを開くだけでポイントがもらえるログインボーナスや、くじを引いて景品やポイントが当たるミニゲームを取り入れるのもおすすめできます。
顧客の声を収集する
アプリを利用している顧客から、アプリへの評価を聞いてください。アプリストアのレビュー欄やSNSの投稿、またアプリ内でアンケートや専用フォームを設ければ、利用者からの声が集まります。
アプリへの評価で注目すべきはネガティブな内容のものです。そこにはアプリへの要望や希望が書かれているため、必ず目を通して改善につなげてください。
同時に、店舗スタッフからもアプリの評価を尋ねます。店舗スタッフにとって使いやすい管理画面なのか、お客さまから寄せられている声がないかをアンケートやリスニングをおこなって調査してください。
アプリ以外のツールも使う
集客アプリ以外にも、SNSやブログなどを使って集客できるようにすべきです。店舗を利用する顧客はアプリだけでなく、さまざまな媒体を利用しているため、アプリのみでは潜在的な顧客を取りこぼしてしまいます。
集客につながる間口を広げれば、より多くの顧客に店舗を認知させられます。SNSとアプリを連動させたり、WEBサイトの内容を充実させたりして、どんな媒体からでもユーザーが正確な情報を得られるようにしてください。
まとめ
お店の集客や売り上げ向上の施策として、集客アプリの導入を検討できます。集客アプリには顧客へダイレクトに最新の情報を届け、お得に買い物や飲食を楽しめるような機能が備わっています。
ただし、情報の発信や更新は定期的に継続しておこなってください。
また、実際にアプリを利用している顧客や店舗スタッフからの評価にも注目すべきです。レビューにあるアプリへの要望や不具合などを拾い上げ、改善につなげてください。
集客アプリの導入にあたっては、運用体制をしっかりと整えることが重要です。誰がいつ、どんな内容で更新するのか、またアプリの使い方についてもスタッフ全員で共有し把握できるようにします。
集客アプリは高い集客と販売促進を実現できる可能性を持っています。ただし成功につなげるには導入や運用方法にコツが必要です。費用をかければ高性能なものはできやすいですが、費用をかけただけ効果が出るとは限りません。
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