エステサロンは個人でも開業しやすいビジネスですが、それだけに競合店も多く、開業できても3年以上続くのは全体の1割に満たないといわれています。
しかし、しっかりと集客して顧客になってもらえれば、個人経営でもチェーン展開している大手エステサロンでも安定したサロン経営が可能です。
そこで重要となるのが、オンラインを使った集客方法を実践することです。
ただチラシを配る、広告を掲載するなどの方法では、新規顧客を集めるのは難しいでしょう。
ここでは、エステサロンの集客効果が高いネット集客方法を紹介するので参考にしてみてください。
エステサロンのネット集客の種類
エステサロンの集客方法には、チラシのポスティングや広告入りのティッシュ配布、口コミなどがありますが、現在主流になっているのはネットを活用した集客方法です。
すでに実践していることもあるかもしれませんが、どのようなネット集客方法があるのか、ひとつずつ解説していきます。
ポータルサイトの活用
ホットペッパービューティやEPARKなど、ポータルサイトを活用するというのは、王道のネット集客方法です。
こういったサイトを検索する人は、すでに「エステサロンに行こう」と考えているので、希望に沿ったメニューや料金であれば予約が入りやすくなります。
ただし、人気のサイトの場合は競合店が多いので、他店との差別化が必要です。
割引サービスも過当競争になることがあるため、広告掲載料分のコストで赤字になる可能性もあります。
ポータルサイトは基本的に新規顧客獲得のためのツールとも言えるので、リピーターになってもらう施策も必要になってきます。
ブログ活動
ブログ活動は、個人経営のエステサロンの集客に向いている方法です。
集客方法として活用する場合は、ホームページ内に記載するようにしましょう。
ブログのポータルサイトだと、エステサロンを利用する人ではなく、サイトの利用者しか閲覧しないことがあるので集客効果は得られません。
ホームページ内にブログのコンテンツを搭載すれば、インターネット検索でブログがヒットし、そこからお店のホームページに飛ぶというケースが多いようです。
ブログは文字数や画像数の制限がないので、お店の魅力や雰囲気を思い通りに伝えられます。
ただし、更新頻度が低いと閲覧されにくくなるので、2~3日に1回は必ず新規投稿するようにしましょう。
SNSの活用
SNSもブログと同じく、集客に向いているツールです。
Instagramであれば、お店のイメージや雰囲気を伝えられる写真や動画を載せて、コースやメニューの紹介をすると、視覚からアプローチできるので集客につながります。
X(旧Twitter)は文字がメインなので、キャンペーンの告知や予約状況の発信などに利用するのがおすすめです。
また、最近はTikTokを活用するエステサロンも増えています。
TikTokは10~20代のユーザーが多く、まだエステサロンに行ったことがない人向けに、施術の様子や店内をショート動画で投稿することで若い人への認知度を高められます。
ただし、フォロワーが少ないとハッシュタグ検索やネット検索でヒットする確率は低いので、SNSのQRコードをチラシや店内POP、ホームページなどに載せて、顧客にフォローしてもらうようにしましょう。
ネット広告の活用
SNSやリスティング広告などのネット広告は、多くのユーザーの目に止まるので認知度を高めるのに最適な方法です。
SNS広告の場合は、ストーリーやフィード投稿に掲載されるので、ターゲットや予算などを設定することで、広範囲のユーザーに訴求できます。
Yahoo!やGoogleなどで検索をする際に表示されるリスティング広告は、検索結果と連動しています。
つまり、ユーザーがエステサロンを探していると表示されるという仕組みなので、集客につながりやすいのです。
グーグルビジネスプロフィールの活用
グーグルビジネスプロフィールに登録をすると、マップ上にエステサロンの情報を掲載することができます。
ユーザーが「エリア名・エステサロン」などのワードで検索をすると、通常の検索に加え、マップ上にも自動的に表示されるので、エステサロンを探しているユーザーに訴求できるのです。
グーグルビジネスプロフィールには経路案内や電話、ホームページリンク、予約リンクの設定もできるので、エステサロンのような店舗集客と非常に相性の良い方法です。
ただし、競合店が多いエリアでは上位表示されないことがあります。
上位表示のためにはSEO対策やMEO対策が必要なので、競合店が多い場合はグーグルビジネスプロフィールを活用と併せて対策も行うようにしましょう。
店舗アプリを導入するエステサロンが増えている?
前述した集客方法は、ほとんどのエステサロンが実践しています。
残念ながら、同じようなことをしていても集客は難しいので、近年は「店舗アプリ」を導入するエステサロンが増えています。
今は多くのユーザーがスマートフォンを持っていて、空き時間には何かしらのアプリを開くという方も非常に多いといわれています。
店舗アプリをインストールしてもらえれば、サロンからのアプローチが可能になるのでユーザーは常にお得な情報を受け取ることができるのです。
従来の集客方法だと、サロンからユーザーに直接発信することができません。
しかし、店舗アプリを使えば、お得なイベントやキャンペーンの告知、新メニューのお知らせ、効果的な美容法などをスタッフが自由に発信できるので継続的なコミュニケーションを図れます。
では、「待つ」集客ではなく「アプローチ」する集客が実現できる店舗アプリのメリットや主な機能などをチェックしましょう。
導入するメリット
店舗アプリを導入すると、主に以下のようなメリットを得られます。
では、1つずつ見ていきましょう。
リピーター率がアップする
店舗アプリには「予約機能」がついているので、リピーター率をアップさせる効果が期待できます。
店舗アプリがない場合、ユーザーはポータルサイトやホームページ、もしくは電話で予約をしなければなりません。
スマホやパソコンからサイトにアクセスをし、そこからスケジュールに合う日時を探して予約をするというのは、ユーザーにとっては面倒な工程です。
そのため、「また行こうかな」と思っても、面倒になってしまいリピートしないという方も少なくないのです。
しかし、アプリを使えばスマホからすぐに予約フォームにアクセスできるので、気軽に予約できます。
この手軽さで、リピーター率アップが期待できるのです。
プッシュ通知で不快感を与えず営業できる
店舗アプリには、プッシュ通知機能が搭載されているので、ユーザーに不快感を与えず営業ができるというメリットもあります。
たとえば、「無料体験」などで一度来店してもらったお客様で契約に至らなかった場合、後日電話で営業をかけることがあると思います。
「エステサロンからの営業電話が来る」というのは、あまりお客様に好まれることではなく、電話をかける時間帯や内容によっては、意図せずに不快感を与えてしまいます。
無駄に不快感を与えないために活用できるのが、アプリのプッシュ通知機能です。
一般的には、キャンペーンやイベント情報、新メニューの紹介などで使いますが、エステサロンの場合は営業にも使えるのです。
たとえば、「夏までにマイナス5kg」「すっぴん美人を目指そう」など間接的にお客様に働きかけることで、営業電話をしなくても来店を誘導できます。
関連ページ:プッシュ通知は文字数で大きく変わる?効果の高い使い方について
クーポン発行で空き時間対策ができる
アプリではオリジナルのクーポンを発行できるので、空き時間対策にも有効です。
平日の昼間や閑散期などは、なかなか予約が入らないこともあるでしょう。
空き時間は掃除をしたり、施術の練習をしたりするかもしれませんが、売上のためには集客をするのがベストです。
アプリのクーポン機能では、時間帯や曜日などを限定して発行できます。
たとえば「平日の12時まで割引クーポン」や閑散期といわれる「12月限定10%オフクーポン」などを発行すれば、予約も入りやすくなります。
クーポンの内容は自由に設定できるので、店舗の空き状況によって使いこなせば空き時間も減らせるでしょう。
関連ページ:クーポンで効果的に集客。リピートしたくなる内容やタイミングは?
予約管理業務 の負担を軽減できる
店舗アプリには予約管理機能が搭載できるので、業務負担を軽減できるメリットがあります。
スタッフが処理をする予約トラブルとして多いのが、ダブルブッキングや登録漏れです。
頻繁に起こることではありませんが、ネット予約と電話予約などを処理する場合はミスが起こるリスクがあります。
アプリで予約管理を一元化できればトラブルを未然に防げますし、スタッフの業務負担も軽減できるでしょう。
スタッフの本来の業務は施術なので、負担を軽減することで施術に集中できるというのもメリットといえます。
ポイント機能で顧客の囲い込みができる
アプリにはポイント機能がついているので、顧客の囲い込みができるのもメリットです。
エステサロンの場合、一度顧客になってもらえれば他店に取られることはない、と思うかもしれません。
しかし、同じエリア内で新規オープンしたりリニューアルしたりするサロンがあると、メニューや料金によってはそちらに乗り換えを検討する顧客もいます。
しかし、ポイントに特典をつけておけば顧客を囲い込む効果が期待できます。
ポイントはカード形式にしているお店も多いですが、アプリ内で貯められれば紛失や忘れることもないので、ユーザーからも利便性を実感してもらえるでしょう。
一般的なアプリの主な機能
アプリに搭載されている機能は、アプリを提供しているサービス会社やプランによって異なります。
機能によっては有料オプションとなっていることもあるので、自店に必要な機能だけを厳選することがコストを抑えるポイントです。
そのためには、どのような機能があるのか知っておくことも大切なので、ここでは一般的なアプリの主な機能を紹介します。
機能 | 特徴 |
会員制度機能 | ・会員証やメンバーズカードのように提示すれば会員であることを証明できる ・来店回数によって会員ランクをアップする「ランクアップ制度」も導入可能 |
プッシュ通知機能 | ・キャンペーンやイベントなど発信したい情報をダイレクトに送れる ・開封するまでスマホのトップ画面に表示されるので開封率が高い |
クーポン発行機能 | ・来店時に提示することで使用できる ・クーポンの内容は自由に設定できる |
ポイント機能 | ・来店時やアプリを開くことでポイント付与できる ・アプリ内でポイント管理ができる |
予約管理機能 | ・アプリから直接予約ができる ・予約状況をWeb上で管理できる |
他にも「オンライン決済機能」や「顧客データ管理」などさまざまな機能があるので、店舗アプリサービスを提供している会社のホームページをチェックしてみましょう。
注意点やデメリットの解消法
ジャンルによって違いがあるものの、店舗アプリをまっさらな状態から開発する場合、開発期間は約6ヵ月といわれています。
また、予約機能や顧客管理機能などを搭載するとなると、開発費用は800~1,000万円が相場となっています。
そのため、リリースするまでには長い時間と高額なコストがかかるので注意が必要です。
また、リリース後も「OSのアップデート対応」「サーバーのレンタル費用」など運用していくためのコストが発生するというデメリットがあります。
このような注意点やデメリットにより、導入をためらってしまうエステサロンも少なくありません。
ただし、すでに作られたモジュールを組み合わせてアプリを開発する「クラウド型」であれば、短期間で費用を抑えてアプリを作ることが可能です。
「すぐにリリースしたい」「コストを抑えてアプリを作りたい」という場合は、「クラウド型」のアプリを提供しているサービス会社を利用することで注意点やデメリットを解消できます。
関連ページ:お店アプリで集客につなげる方法は?業種ごとに解説
まとめ
一時期よりは店舗数が減っているといわれるエステサロンですが、それでも地域によっては競合店が多く、なかなか集客できないというサロンもあるかもしれません。
また、いろいろな集客方法を実践しているのに、まったく結果が出ないというサロンもあるでしょう。
今は、エステサロンの検索方法もネットが中心となっているので、時代の流れにあった集客方法が必要です。
中でも、店舗アプリを使ってクーポンやポイントなどのサービスを提供し、競合店との差別化を図ることは集客方法の主流となってきています。
差別化は、競合店が多いエステサロンには欠かせない集客戦略なので、自店に合った店舗アプリを導入してみることをおすすめします。
関連ページ:店舗アプリならアプリ作成のアプリメンバーズ